DOPPO
アーカイヴス
Click Here!
     

>ホーム
 >ナンバー
  >2号

   >勤めながら
    副収入を得る
   「ダブル・ワーカーズ」
    
になる方法

勤めながら副収入を得る「ダブル・ワーカーズ」になる方法
─不況克服・収入倍増計画─


経済環境の悪化は、そこに働く人たちの所得にも当然影響を与える。よほどの好景気がやってこない限り給与所得は減ることはあっても増えることはないから、これまで通 りの生活を維持していくのは難しいと言わざるを得ないのだ。あくせく働いても決まりきった額の給料しか入ってこないのでは到底生活は維持できなくなる。住宅ローンもまだまだ何10年も残っている、子供の学費もかかる、老後に備えての蓄えも必要――、ため息をつきながら自分の小遣いを1万円、2程度削ったところで砂漠に水を撒くようなものだ。となるとアフター5や土日を利用したダブルワークで副収入を稼ぎ出し自己防衛を果 たすしかない。

 

先行ダブルワーカーズのオリジナル仕事術徹底検証

 

リストラに備えてサイドビジネスで収入確保 翻訳委託業

 95年2月、大手食品メーカーで営業職に就いていた高木芳則さん(仮名/38歳)は、突然、関連子会社である造園会社に出向を命じられた。新たな業務は輸入植物の飼育、販売に関する統括マネジメントである。

 「出向命令は、いわばリストラ宣告に等しいので、最初は相当なショックでした。しかし転職する気力もなく、当分は子会社でがんばってみようと思ったのです」

 しかし、そこで翻訳業務に携ったことが、その後、高木さんがダブルワークを始めるきっかけとなる。

 「新たな職場で最初に驚いたのが翻訳作業のズサンさです。輸入植物の取扱説明書はすべて英語で書かれているため、外部の翻訳業者に翻訳をお願いしていたんですが、その文章はお客様に見せるレベルには到底達しておらず、翻訳者の能力アップが急務だと感じました」

 高木さんは外部の業社に翻訳業務を一括委託することをやめ、優秀なフリーランスを数人集めて個別 に仕事を依頼した。そうすることで翻訳者一人一人と意思の疎通を図れ、翻訳時の微妙な癖なども適宜注意できるのだ。

 出向命令が降りて1年が経つ頃になると、馴染みの翻訳者は20人にもなり、同時に、高木さんに翻訳者を紹介して欲しいと頼みにくる人も増え始めていた。

 「当初はいちいち翻訳者を紹介していたのですが、これはサイドビジネスになると気づいたのです。もう本社に戻れないでしょうし、次はまた別 の会社に出向させられるか、早期退職を迫られることになるのでしょうから、万が一のときに備えて新しい収入源を確保しておく必要は常々感じていました。それで、本業以外に翻訳請け負い業を始めたのです」

 具体的なシステムはこうだ。発注元から高木さんがコーディネーターとして仕事を受注。それを共同作業者(翻訳者)に割り振る。共同作業者はネット上で情報交換しつつ仕事を仕上げ、高木さんに納める。高木さんがすべてをチェックして品質を整え、クライアントに納品する。

 一見、どこにでもありそうなサービスだが、最大の強みは、翻訳された文章のクオリティの高さである。普通 、翻訳業者が仕事を受けた場合、1つの仕事を複数の翻訳者に割り振るため、翻訳者によって品質がばらばらになりがちだが、高木さんは気心が知れた翻訳者とネット上で密にコミュニケーションを取りながら作業を進めるため、全体的な翻訳品質も上等なのだ。

  高木さんが「翻訳請け負い」で得る報酬は受託料の4割だ。残りは翻訳者への報酬。設備投資がかからないため月収は20万円を下らないという。しかし、このビジネスのメリットは収入面 よりも「社外の人脈ネットワークや他企業の秘密情報を得られること」だと、高木さんは語る。

 「異業種から仕事がくるので、その人達と知り合いになれるし、依頼されるドキュメントの内容から、その企業がどんな動きをしているかも垣間見えるのです。こういった情報は本業にも多いに活かされます」

 

本業ではできないことをサイドビジネスで試す 大道芸人斡旋業

 「電話1本で大道芸人を紹介します」というビジネスで、月収20万円を稼いでいるのは中堅広告代理店に勤める伊地知啓介さん(仮名・39歳)だ。

 「サイドビジネスは自分の能力を試す絶好のチャンス。本業ではできないことをどんどん試すべき」

 広告マンである伊地知さんは、ある地方自治体の「村おこしイベント」として、世界中の大道芸人を呼ぼう、という企画を提案したが採用されなかった。しかし、大道芸人のパフォーマンスに対するニーズは絶大だ、と信じる伊地知さんは、自分のセンスを試すため有限会社「ビッグアップル」を設立、外国人の大道芸人派遣ビジネスを始めた。世間にどれだけ自分の企画が受け入れられるかを試したかったのだ。

 場を盛り上げる演出効果として、幼稚園の運動会や商店街祭り、あるいはキャバレー、結婚式などに売り込んだ。派遣料は条件に応じて1万円から5万円まで。そのうち3割がコーディネート料として伊地知さんの報酬となる。また日頃から、都内でユニークな大道芸人を見つけては連絡先を聞き出し、登録を呼びかけた。また日本ユースホステルが外国人ゲストハウスなど、外人の大道芸人が多く宿泊しそうなところを絞ってビラを配ったりもした。

 このビジネスを始めて1年。職業がら人脈が広いことも幸いして、このビジネスは順調に伸びている。成功の秘訣を伊地知さんはこう考えている。

 「海外からくる大道芸人は、いかに日銭を稼げるかが重要で、『人の集まる場所』をいかに嗅ぎ分けるかがポイントになります。したがって、イベントや祭りなど彼らにとって仕事の場を提供する、いわばマネージャー的人物が絶対不可欠なのです。だから私のようなビジネスに対して、彼らは喜んで協力しますし、口コミで登録者は一気に広がります」

 現在、ビッグアップルに登録している外国人の大道芸人は152組に及ぶ。伊地知さん側が手間をかけることなく、いかに登録者が集る状況を作れるかが成功の決め手となるのだ。さらにこのビジネスのメリットは、携帯電話1本で成立するため、設備投資がかからないこと。仕事(本業)中でも携帯電話で連絡を取りながらスケジュール調整を行えるので、正にダブルワーク向けビジネスだといえる。

 ただ、一つ大きな悩みがあるという。日増しに依頼件数が増えて、伊地知さん一人ではもう対応しきれなくなってきているということだ。伊地知さん会社勤めを辞めてサイドビジネスを本業にすべきかどうか決断を迫るられ時期にさしかかっているようだ。

 

アイデアさえユニークなら無一文でもうまくいく レンタル衣服業

 生活の必要性から生まれたユニーク商売ビジネスを始めるにはお金と人脈が必要だと思われがちだが、アイデアさえユニークなら無一文からでもすべて上手くいく、という好例なのが、編集プロダクションに勤める金子幸子さん(仮名・25歳)が始めた「レンタル衣服業」だ。

  パーティーや合コンなど、誘われる機会の多いOLたちには、持ち服が少ないことは相当な悩みになっているようだ。金子さんもファッション雑誌の編集という仕事がら、いろいろなタイプのパーティに出席する機会が多く、その度に持ち服の少なさが悩みのタネだった。そこで金子さんは、友達同士で服の貸し借りをすることで凌いできたが、そこからあるアイデアを思いついたのだ。

 「最初は数人の友達と貸し借りをしていただけなのですが、周りにも服を借りたいという女性が増えてきて、面 倒くさいから私のマンションのクローゼットにみんなの服を預かり、あとはそこから好みの服を勝手に取っていけるようにしたんです」

 しかし反響は予想以上に大きく、連日誰かが設楽さんのマンションに服を借りにくるようになった。そしてクリーニング代や裁縫代など出費もかさむようになったため、金子さんはこのサービスを有料化した。

 「最初は単なる遊びで始めたのですが、だんだん利用者が増えたことと、逆に増える出費を補う必然性から有料化にしたのです。最初は面 倒臭いことになったと思いましたが、反面このアイデアをビジネスにしてみたいという挑戦心が生まれてきたのです。サイドビジネスは私にとっては一種のゲーム。どれだけ稼げるか、賭けてみたかったのです」

 金子さんは次のようなシステムを考え出した。無料で服を預けてもらって、それを1000円で貸し出す。そして500円を預け主にバックし、残りの500円が金子さんの報酬になる。非常に単純だがこの発想が当たった。

 「最初は、わずか1000円でブランドの服が借りられる、というお手頃感をアピールしたつもりですが、むしろ服を預けておくだけで小遣いが稼げるという、そちらに関心が集まったみたいです。実際、服を預けておくだけで月に5万円くらい稼ぐ女性はザラですから」

 レンタル衣服業はいかに上質の服をストックできるかが「商売の肝」。金子さんがただでバラエティに富んだ服を確保できるのは、貸す側、借りる側、双方にメリットの生まれる仕組をつくったからだ。

 さらに、このレンタル衣服業がテレビ番組で紹介されたことで利用者が急増。現在、金子さんは増えすぎた服を管理するため、衣服収納用として別 の部屋を借りた。

 また、パソコンでマーケット分析を行い、人気服の傾向を読み、さらに受付係としてアルバイトを1人雇う力の入れよう。現在、金子さんの月収は50万円に達している。


ダブルワーク成功のポイント
仕事の段取りさえ組んでいれば、あとは自然とビジネスが成り立ち、いつの間にかお金が入ってくるようになっている。こうした商売の「仕組み」を作ることがダブルワークを成功させる最大の鉄則ともいえる。

 そして何よりも大切なのはダブルワークを楽しむことである。目先の日銭欲しさに、安易なサイドビジネスに飛びついてしまっては、本業にも悪影響を及ぼすことになり兼ねない。ダブルワークを収入アップの手段としてだけではなく、日頃使わない「脳」と「筋肉」をリフレッシュさせ、社外のいろいろな人たちと出会うきっかけを得る手段として考えれば、自然と仲間も集まり、あなたに最適なサイドビジネスネタが見つかるに違いない。

 実際にダブルワーカーとして活躍しているほとんどの人が、「そのサイドビジネスが本業に良い相乗効果 をもたらすかどうか」を考えるべきだと語っている。












 

※ご利用に際して

当情報は 2000年の春〜秋に発行された雑誌「DOPPO」の各記事を元に編集されております。
時間経過による変更などが含まれることから、情報の正確性などについて保証しかねます。
当時の参考資料としてご参照いただければ幸いです。
また、ご利用により生じたトラブル等に関してもコスモスは一切責任を負いません。
当該情報に関してのお問い合わせにも応じかねますので、どうかご了承下さい。