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   [博多]

地方発DOPPO人

地域社会のDOPPO人の元気がいい。何も競争相手がひしめく大都市で起業することだけがDOPPO人への道ではない。地域にどっかと根をおろし、着実に稼いでいるビジネスはたくさんある。これからの独立起業は地方発。地の利を生かし、古くからの人的ネットワークを生かすことで東京・大阪などの大都市よりもぐっと独立起業しやすくなる。

単調なサラリーマン生活に飽き足らずラーメン店主に大転身
 ―ラーメン店主
井本勝彦さん

■3年間の屋台生活を経て店舗経営者に

 いまから10年ほど前に開店資金の300万円を身内から借り、屋台ラーメンを開業。3年間は屋台を引いて頑張った。宗像には当時、屋台も少なかっただけに想像以上に売り上げは上がった。とはいっても、屋台はいろいろな苦労が多い。

「台風で屋台が吹き飛ばされたこともあったし、毎日、準備に余計な時間がかかり過ぎる」

近くに適当な店があったので、屋台を辞めて、長浜ラーメン屋台「三光」を出した。場所は福岡県宗像郡福間町手光。ちゃんとした一軒の店なのに『長浜ラーメン屋台』と名付けた。

「好きなことをやっているのですから、仕事は苦になりません。それより、いまは午前中に仕込みをやって、昼間は母に任せて、夜まで自分の、自由な時間を持っているので、のんびりできます」

屋台から、一軒の店に移った当初は、売り上げも落ちたが、最近は以前に戻った。一日ざっと400杯、土曜日曜はこれの2倍は売れる。

これだけ売れれば、一杯400円のラーメンでもバカにならない。午前2時まで営業しているが、屋台の時代に培った体験が生きているだけに、多少の困難は乗り越えられるだけのパワーをもち続けている。

 

個人レベルで生きるビジネス

 90年代初めは環境ビジネスが企業規模で始まった時代だった。オフィスの用紙を再生紙にして、再生紙使用をアピールした企業、銀行、官公庁。スーパーのダイエーでは分解性ポリ袋を使用し話題になった。

 そして今、自然やエコロジーという言葉が個人レベルで根づいてきている。地球にやさしい、安全であるという視点から個人がモノを見、考え、行動するようになった。

 「安全食品の店」「天然酵母使用のパン」「酸化防止剤を使わないワイン」「添加物の入らないカマボコ」「天然色素の化粧品」「雨を通 す敷石」などはおなじみになった。

 少しお金はかかるけど、安全な品を選ぼうとする人も多くなっている。

 こうした商品の中でも食品などは大規模な製造、販売を指向している企業とは対局にあり、どうしても地域的な規模で手作り、販売する必要が出てくる。それは必ずしも利益優先の商売形態でなく、草の根的で、地道な仕事になってくる。

 単にニーズだけを捕えて、起業・独立するというのだけではなく、自分たちの生き方を提案し、仲間と一緒に展開していくことが引いては地域に歓迎され、地域に根づいていく要素となることだろう。












 

※ご利用に際して

当情報は 2000年の春〜秋に発行された雑誌「DOPPO」の各記事を元に編集されております。
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