オンラインで仕事の受発注有能な主婦を再活用した
SPとマーケティング
株式会社ドゥ・ハウス
大学や短大を卒業した、いわゆる高学歴の女性は日を追うごとに増えている。彼女たちは、大学卒業後、当然のように社会へ進出していくわけだが、結婚すると退職する人が未だに後を絶たない。能力ある女性たちを主婦として家庭に眠らせておくのは大きな損失だ。
これら潜在している、有能な主婦を再活用して、マーケティングやSPを行っているのが株式会社ドゥ・ハウスだ。業務を行う主婦たちは「DOさん」と呼ばれ、40歳までで短大卒業以上の学歴が応募の条件となっている。
「DOさん」の仕事は3種類。まず、自宅に人を招いて行うアンケート調査がある。そのためには、「DOさん」自身がアンケート対象者を探さなければならない。同社では、とりあえず100世帯のネットワークを作ってもらうように指導している。100世帯というとかなりの数と思われるが、決して物を売りつけるわけではないので、事情を理解してもらえば口コミで拡がるという。
しかも、アンケート協力者には同社からのお礼も支払われる。
次に挙げられるのが「キッチンフォーラム」と呼ばれる販促活動だ。ここでは、自宅に集まってくれた人たちに新製品を試してもらい、意見を聞き出す。ポツッともらした一言に本音が含まれていることも多く、「DOさん」には「聞く力」が不可欠となってくる。
三つ目が、スーパーなどの店頭へ出向いて行われる商品動向調査だ。例えば、クライアントのテーマ商品のスーパー内での陳列位
置や、ライバル商品の売れ行き状態などの調査が多い。
クライアントは、メーカーが中心だが、マスコミや広告代理店、調査会社なども含まれている。メーカーは、消費者の生の声をプロモーション開発や企画に生かすために同社を利用するという。
「DOさん」は、別名インテリジェント主婦とも呼ばれ、同社では、常に良質の人材を求めている。採用にあたっては1次、2次の2回の試験が行われ、最終的に採用されるのは、応募者全体の約1割に過ぎない。採用後も2カ月に1度くらいの割合で、電話のかけ方に始まり、アンケートの取り方やグループインタビューの方法など、様々な研修を実施している。
現在、「DOさん」の数は約660名。全員がパソコンを有しており、同社が「DOさん」に仕事を発注する時はすべてパソコン通
信(ニフティサーブ)を通じて行われる。ニフティサーブ内のフォーラムで「DOさん」だけを対象としてクローズドで発表されるのだが、逆に「DOさん」がエントリーする場合もパソコン通
信で行う。
この業務の最大のポイントは、やはり「DOさん」のクオリティコントロールであろう。新規採用の厳しさはもちろんのこと、むやみな増員もしない。欠員が出たときのみ補充を行い、「DOさん」の技術レベルやモラルなどが下がることを防いでいる。つまり、通
り一遍の調査をすることなく、消費者の真の声を吸収できることこそが、同業他社に対する、同社のもっとも大きな差別
化となっているのだ。