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    なれる コンビニ店長
    ってどんな仕事?

450万円で経営者になれる
コンビニ店長ってどんな仕事?

もはや日常生活に欠かせなくなったコンビニ。ドン底状態にある百貨店、スーパーなどの小売業に対してコンビニは破竹の勢いで進撃を続け、日本の流通 業において巨大な力をもつようになってきた。各コンビニ本部はFC加盟者を募っているが、最近の傾向として店舗・設備などを本部で用意し、店舗経営を任せる形式が増えてきつつある。これにより開業資金225万円〜450万円ほどでコンビニの店舗経営者になることができることになったが、コンビニ店長とはどんな仕事なのだろうか。

コンビニの勤務は三交代制

 ほとんどのコンビニは、日勤が午前9時から夕方5時、夕勤は夕方5時から夜10時、夜勤は夜10時から朝9時という三つの勤務シフトになっている。

 朝9時店長出勤。オフィス街にある店の場合は、出勤時間帯の朝8〜9時におにぎりやサンドイッチが売れるピークがくるので、もっと早く出勤してレジに立たなくてはならない。

 出勤と同時に店頭や店内をチェックし、夜勤のアルバイトが指示通 りに仕事を行ったかどうかを確認。夜勤スタッフから報告を受け、レジの売上げを点検する。夜勤のアルバイトが急に休むときがあり、こんなときは店長自身が夜勤をしなければならない。

 うまく日勤のアルバイトが朝9時の交代時間に来てくれても、結局昼頃までは店にいるか、あるいは睡眠をとらないまま一日中働く店長もいる。

 夜勤から日勤の引き継ぎ時にレジの売上伝票と現金が合うかどうか確認する。1円の過不足があっても計算し直さなければならない。つり銭を間違うこともあれば、誤ってレジの下に1円玉 を落とすこともあるから、1日のうちに何度か点検をしておくほうが確実にミスは防げる。

 レジの点検が終わったら店の奥にある部屋で、前日の売上一覧などをチェック。

 この段階で各商品の売れ行きを調べる。キーボードを叩けば時間帯別 に何が売れているかモニターに一発で出てくるから楽だ。

 しかし、コンビニ経営で利益を出すには、ある程度の経験が必要で、店長になりたての頃は、売れない商品を余分に発注したり、逆に売れ筋商品を少なく発注したりで、思うように売上が上がらないどころか損をすることさえある。

 また天候によって売れる商品や量も違ってくるから要注意だ。天気予報を調べて各商品の発注量 を決めなければならない。

 商品アイテムが3000近くあるので各商品名を把握するだけでも慣れるまでに時間がかかる。

その日に仕入れる商品は天気によって決める

 商品発注時間の締切は午前10時。前日、周到に発注準備を行ったとしても、当日になって天候が変わり、仕入れ商品の種類や個数が増減することがある。とくに生ものや牛乳などの食品類は廃棄処分が生じることがあるので発注量 を見直す必要がある。

 当日の発注時間ぎりぎりまで待ったほうが廃棄のロスを少なくすることができるのだ。とくに弁当は一定の時間がたつと廃棄する決まりになっているが、パート、アルバイトが食事代を浮かすために欲しがることがあるが、本部の指導もあり、規定の時間を過ぎた弁当は廃棄を徹底したほうがよさそうだ。

 店内の在庫を調べてその日の発注品、数量を決めている間に、午前中に配送されてくる商品が納品され、それをチェックすると、そろそろ11時になり、昼のピークタイムを迎える。

 昼のピークは11時半ぐらいから。昼時は弁当を買いにくるお客でかなり混雑する。

一段落したら午後1時頃、アルバイトに食事をさせ、前日の1時過ぎからの売上金の精算業務を行う。

 売上げ通りにお金があることを確認して、近所の銀行に持っていって本部に送金。この本部への送金業務は1日1回必ず行わなければならない。このときついでに両替を行っておく。送金を終えると店長はようやく昼食にありつける。時間はすでに3時近く。近くの食堂で食べてもいいが、やはり店が気になり、次の発注のためにデータを入力する作業があるので、ほとんどの場合、店に帰って「ながら昼食」をするケースが多いようだ。

 夜10時、夜勤のアルバイトが来て交代。ほとんど立ちっぱなしだった1日が終了する。

 給料は本部が適切な金額を設計し、決まった日に本部から振り込まれる。仕入れ商品代を全額払っていれば、きちんと給料を受け取ることができるが、仕入れ商品代を本部から借りている場合は、商品代金と給料が相殺になる場合もある。

サラリーマン根性を捨てなければコンビニ経営はできない

 働けば働くほど実入りはよくなるかもしれないが、コンビニ店長は決して楽な仕事ではない。労働時間の長さを考えると、割に合わないだろう。人に使われるよりは自分で商売をやりたい人、労をいとわない人、接客が好きな人であればそれほど苦痛はないかもしれないが、勤務時間は9時から5時まで、有給休暇が欲しい、土日は休みたいといったサラリーマン生活に慣れきった人には無理と心得ていたほうがよい。コンビニは年中無休、24時間営業なのだから、原則的に休日はないのだ。

 実際に、研修にやってくる脱サラの人たちはその期間中、足がパンパンに張って立つのも辛くなるという。コンビニが日常生活に不可欠な業態になるにつれ、加盟者には脱サラ組も増えてきた。自分の土地・建物でコンビニ経営するオーナーと、本部から店舗物件を賃借して店の運営をする脱サラ組オーナーが半々ぐらいの比率になってきた。

 現在、夫婦単位での独立を勧めるチェーンが多いが、日勤は妻、夜勤は夫と分担しても24時間を二人で切り盛りするのは到底無理である。そこで自分の右腕となる優秀なアルバイトを育てる必要が生じてくる。アルバイトの経費を浮かせるために少人数でやっても体がもたない。コンビニ経営のポイントは、店長の右腕になるスタッフをいかに早く育てるかにかかっているということだ。

 町中にある酒販店などの小売商店の年商は平均2000万〜5000万円と推測される。現在、コンビニの雄であるセブン│イレブンの平均日販は67万円といわれ、1日67万円×365日で2億5000万円弱、従来の店をコンビニ経営に転業すれば、5000万以下だった年商が4倍の2億円に跳ね上がる計算になる。コンビニに転業する前のほとんどの店が夫婦で切り盛りしている場合が多い。加盟後は夫婦だけでまかなうのは無理なので、数人のパート、アルバイトを使うことになる。すると家族経営から会社経営の感覚をもつ必要がある。パート、アルバイトなど従業員のマネジメント、3000近くある商品のマネジメント、仕入れ・売上のマネジメントなど経営者感覚をもたない店長はつとまらない。その日、どの商品が何個売れ、何人のお客が来店し、人件費がいくらかかるかを把握しなければ経営は成り立たない。主体は店長であり、本部が手取り足取り面 倒をみてくれるわけではない。本部が行うのは、加盟店の経営が順調にいくために必要な宣伝、商品情報や経営数値のアドバイス、事務代行や棚卸である。店を繁盛させるも損をするのも店長次第なのである。

コラム

世界初のコンビニエンスストアはアメリカのサウスランド社がつくったといわれる。1920年代当時、まだ世の中には氷を使う冷蔵庫しかなく、サウスランド社はその冷蔵庫用の氷をつくっていたが、同社の前を通 りかかったお客が「近くの氷の販売所にパンやミルクを一緒に置いていると便利だな」と言ったことがヒントになり、食品や飲み物を販売するコンビニエンスストアがつくられることになった。

 日本においては1972年11月、イトーヨーカ堂が株式会社ヨークセブンを設立、米国サウスランド社とエリアサービス及びライセンス契約を締結し、1973年5月に東京都江東区にセブン-イレブン第1号店をオープンした。

 西友ストアーは1973年9月、ファミリーマート実験第1号店を埼玉 県狭山市につくり、その翌年にはローソン第1号店がオープンしている。

 当初のコンビニはタイム・コンビニエンス、つまり時間の便利さを売っていた。百貨店やスーパーの営業時間は午前10時〜午後7時ぐらいで、商店街もせいぜい午後8時ぐらいまでしか開いてない。それ以降はほとんどの店が閉まっている。

 お客のほうは買いたいのに店が開いていない。開いていても欲しい商品がない、という時代であった。そんなときにセブン-イレブンをはじめとしたコンビニは、朝7時から夜11時まで365日開いている店に3000種類もの商品を並べたのだ。

 周囲の店は閉まっているけどコンビニに行けば必要なものがある。こうした便利さ、まさにコンビニエンスが消費者ニーズを見事に捉えたわけである。












 

※ご利用に際して

当情報は 2000年の春〜秋に発行された雑誌「DOPPO」の各記事を元に編集されております。
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