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「トイレ」から地球革命を!
ふとした疑問で「トイレ」起業家に

アントイレプランナー 白倉正子さん

 身の回りの常識を疑ってかかる子供だったという白倉さんは、自らをアントイレプランナーと呼ぶ。なぜ? どうして? という疑問が、何をするにも常に先に立ち、答えを探すために行動する、といった生き方を繰り返してきた。今の仕事を始めるまでは、将来の目標を明確に持っている友人が羨ましかったという。自分が何をしたいのか、何ができるのかばかり考えていた。ただ、地に足のついた生き方をしたいという信念だけは、いつも持っていたという。

世界の白倉正子になる!

  設立2年目の多摩大学経営情報学部に進学したのも、自らの足で立つ生き方を教える大学、つまり起業家精神を養成する大学だったからだ。実社会の生きた経営を教えるこの大学で、白倉さんは、4年間で多摩大学の白倉正子から、世界の白倉正子になる目標を立てた。各種のサークルや運動に積極的に参加。大企業のトップ経営者に会いにいき、話を聞いたりもした。かっこよく言えば自分探しだった。そんな毎日を送る白倉さんが、駅のトイレでふと感じた疑問が、今の仕事への起点となったという。なぜ女性トイレは混むのか、狭いのか、荷物置場があったっていいじゃないか。社会がかかえるさまざまな問題が、トイレを通 して見えてきた。卒業論文は「トイレ空間をめぐる企業の経営戦略〜トイレ経営学のすすめ〜」と決めた。そしてある日の夕方、起業家へのステップとなるひらめきが突然浮かんだ。コーディネートされたトイレを創るというアイデアだった。

きっかけは雑誌の取材

 しかし、一気にトイレ起業家を目ざしたわけではない。尊敬するプランナーの先生の助手を勤めたこともあったという。ジャンプするためには、そのアイデアが認知されることが必要だった。きっかけは、雑誌の取材だった。インタビューされて、トイレ専門店もいいかな、と応えた白倉さんに、その記事を見た企業から一緒にやりませんかという誘いがきたのだ。

 3月21日に大学卒業、23歳になる誕生日の翌4月26日に、トイレをコーディネートする会社「22(にじゅうに)」を設立。学生の時に感じたふとした疑問から、社会的な視点に立ったトイレの総合サービス業を目ざす、トイレ起業家の誕生だった。

 会社設立後、トイレの現場を知るために、駅や学校などのトイレ掃除を敢行する。若い女性がいきなりトイレを掃除させてくださいとくるから、東京駅では駅長自らが応対したという。バキュームカーに乗って汲み取りも経験した。

勉強しないとトイレ掃除人になる?

 トイレを通した社会問題を訴えてきた白倉さんが怒りを込めて語った話がある。最近の小中学校では生徒がトイレ掃除をしなくなったという話だ。PTAが抗議したためだという。トイレ掃除をさせるためにウチの子を学校に行かせているのではないというわけだ。その上、親たちは勉強しないとトイレ掃除人になってしまうと、子供たちを教育しているという。

「こんなバカな親がいるから、この社会がおかしくなってしまうんだ」

 ただ単に、稼ぐために起業家になったわけではない白倉さんの姿がここにある。

まだまだ自分は発展途上

 最近では、1月に催されたNHKの「青年の主張」で「トイレから地球革命」を発表。3月には中野区の沼袋地域センターで「トイレの写 真展」を開くという精力的な活動を展開。4月にはラジオにも出演するとか。

 事業の方では、バイオ式トイレの会社とタイアップして、環境にやさしい、し尿トイレの拡販を目ざしている。バイオの力でし尿が水のようにサラサラになり、臭いもなくなるというトイレだ。勿論水洗の設備は必要としない。

 自分を発展途上だと言い、事業を早く軌道にのせる事が目標だと言う白倉さんが起業家として成功する日は、案外近いのではないか。












 

※ご利用に際して

当情報は 2000年の春〜秋に発行された雑誌「DOPPO」の各記事を元に編集されております。
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